二重窓(インプラス)の導入を検討している時、どのようなリスクや欠点が潜んでいるのか事前に知っておくことは非常に重要です。
そこで、今回の記事では、インプラスの導入で考慮すべき欠点やリスク、さらにそれらに対する対策についてご紹介します。
□事前に知っておきたいインプラスの欠点
インプラスの導入にはさまざまなメリットがありますが、事前に理解しておくべき欠点も存在します。
ここでは、代表的な欠点を解説します。
1:ロールスクリーンがつけられなくなる
インプラスの導入では、窓内側に設置しているロールスクリーンやブラインドを撤去しなければならないケースが多く、その結果、視線を遮るための遮蔽物がなくなってしまうことがあります。
この場合、ガラスにフィルムを貼ることで解決できますが、外付けのロールスクリーンやブラインドを使う方法も解決策として魅力的です。
2:部屋を狭く感じる
インプラスは既存の窓からさらに内側に設置されるため、部屋が狭くなった印象を受ける可能性があります。
特に出窓の場合、冷気を遮断するために部屋の1番手前に設置されるため、室内スペースを圧迫することがあります。
枠の幅が足りない場合は、追加で枠を取り付ける「ふかし枠」を使うこともあり、さらに窓が内側に突き出てしまう可能性があることを留意しておきましょう。
3:ベランダやテラス窓の開閉が2回になる
ベランダやテラスにインプラスを設置した場合、ベランダへの出入りのためには2度の開閉が必要になり、手間と感じることもあります。
特に、洗濯物を干すために頻繁に出入りする際には面倒に感じることがあるかもしれません。
4:テラス窓の段差につまずく
テラス窓にインプラスを設置すると、下にレールができるため、つまずきやすくなる恐れがあります。
ほうきでの掃除も難しくなるため、しっかりとした対策が必要です。
□インプラスの効果がないと感じる時って?
ここでは、インプラスを設置しているにもかかわらず、その効果が得られない場合の原因についてご説明します。
1:設置箇所が1ヵ所のみ
部屋に複数の窓がある場合、1ヵ所だけにインプラスを設置しても、効果が限定的になることがあります。
特に結露がひどくなるケースもあるため、すべての窓にインプラスの設置を検討することが望ましいです。
2:内窓と外窓の間隔が適切でない
内窓と外窓の間隔が広すぎたり狭すぎたりすると、適切な効果が得られないことがあります。
コールドドラフト現象を避けるため、適切な間隔を確保することが必要です。
3:外壁や住宅構造による制約
築年数の古い家や特殊な住宅構造(吹き抜けがある・リビングに階段があるなど)では、家全体の断熱・防音性能が弱いことがあるため、インプラスだけでは効果を十分に得られない可能性があります。
断熱材の不足・隙間風・音の侵入経路が外壁や構造にある場合も考慮しましょう。
4:窓と窓枠との隙間
家の傾きや経年劣化によって窓枠が歪み、内窓と窓枠の間に隙間が生じることがあります。
このような場合、インプラスの効果を最大限に発揮することが難しく、冷気や音が漏れる可能性があります。
しっかりと窓枠の調整やコーキング処理を行うことで、性能を向上できます。
□まとめ
インプラスの導入時には、視覚的な変化や利便性に関する欠点を事前に把握しておくことが大切です。
適切な対策を講じれば、それぞれの欠点を最小限に抑えられるため、今回の記事を参考に後悔のない導入計画を立てていきましょう。