バリアフリー住宅は、高齢者の方や障がいのある方など、誰もが快適に暮らせるように設計された住宅です。
近年では、高齢化社会の進展や、ライフスタイルの変化に伴い、バリアフリー住宅への関心が高まっています。
しかし、バリアフリー住宅を建てる際には、様々な点に注意する必要があります。
この記事では、バリアフリー住宅を建てる際に押さえておくべき間取りのポイントについて解説していきます。
□高齢者の方でも住みやすいバリアフリー住宅の間取りのポイント
バリアフリー住宅を新築する際には、将来の生活の変化を見据え、快適で安全な住まいづくりをすることが大切です。
そのため、間取りの設計段階からバリアフリーの要素を取り入れることが重要となります。
以下に、バリアフリー住宅の間取りのポイントを3つ紹介します。
1: 動線を整理して間取りを考える
バリアフリー住宅では、寝室、トイレ、浴室など、日常生活で頻繁に利用する場所の動線を短くすることが重要です。
例えば、寝室からトイレや浴室への移動距離を短くしたり、廊下を広く確保したりすることで、車椅子や歩行器を使用する場合でもスムーズに移動できます。
また、段差をなくしたり、手すりを取り付けたりすることで、安全性を高めることも大切です。
2: 平屋が理想だが2階建て以上にするなら設計段階から工夫する
バリアフリー住宅では、上下移動がない平屋が最も理想的です。
しかし、土地の条件や家族構成によっては、2階建て以上の住宅を建てる必要がある場合もあります。
2階建て以上の住宅を建てる場合は、将来車椅子になった場合でも、1階だけで生活できるように、水まわりを1階に集約することが重要です。
また、リフトやホームエレベーターを設置するスペースを確保しておくことも大切です。
3: できるだけ廊下を設けない設計にする
廊下は、移動距離を長くしてしまうため、バリアフリー住宅ではできるだけ設けない設計がおすすめです。
代わりに、リビングやダイニングなどの空間を広く確保することで、廊下を必要とせずに、各部屋にアクセスできる間取りにできます。
また、廊下を設けないことで、部屋の広がりを感じられ、開放的な空間を実現できます。
□バリアフリー住宅の間取り以外に考えるべきこと
バリアフリー住宅を建てる際には、間取りだけでなく、様々な点に注意する必要があります。
以下に、間取り以外に考えるべきことを3つ紹介します。
1: 玄関アプローチを低くする
玄関アプローチは、段差があると転倒のリスクが高まるため、できるだけ低く設計することが重要です。
車椅子や歩行器を使用する場合でも、スムーズに玄関に入れるように、段差を解消したり、スロープを設置したりする必要があります。
2: 引き戸にする
引き戸は、開閉にスペースが必要ないため、車椅子や歩行器を使用する場合でも、スムーズに移動できます。
また、引き戸は、開閉時に音が静かなため、周囲に迷惑をかけることもありません。
バリアフリー住宅では、可能な限り引き戸を採用することがおすすめです。
□まとめ
バリアフリー住宅の間取りは、将来の生活の変化を見据え、快適で安全な住まいづくりをする上で重要な要素です。
動線を整理して間取りを考える、平屋にするか2階建て以上にするかで設計を工夫する、できるだけ廊下を設けない設計にするなど、様々なポイントがあります。
また、間取りだけでなく、玄関アプローチを低くする、廊下の幅を広くしておく、引き戸にするなど、細部にわたる配慮も必要となります。
これらのポイントを参考に、快適で安全なバリアフリー住宅を建てるようにしましょう。