「実家を将来どうするのか、そろそろ話しておいた方がいいかもしれない」
そう思っていても、親に切り出すのは難しいものです。
住み慣れた家への思い入れもあり、いきなり「売るの?」「誰が相続するの?」と聞くと、親を不安にさせたり、家族同士で意見がぶつかったりすることがあります。
大切なのは、結論を急ぐことではありません。まずは家族で少しずつ話し始めることです。
今回は、親と「実家のこれから」を話し合うための3つのステップをご紹介します。
まずは、感情や意見を入れずに「事実」を共有するところから始めます。
いきなり「売ったほうがいいよ」「どうするの?」と聞くと、親は身構えてしまいます。
【共有しておきたい事実の例】
・固定資産税:毎年必ずかかる費用
・維持費:草木の管理、雪かき、設備の故障など
・老朽化の進み具合:外壁の傷み、雨どい、給湯器など
・空き家のリスク:倒壊、近隣トラブル、管理不全空き家の指定
「最近、空き家の管理が大変ってニュースで見たよ」
「この家も維持費ってどれくらいかかってるの?」
こんな“軽い入り口”で十分です。
感情や意見よりも、まず事実を整理することで、その後の話し合いを落ち着いて進めやすくなります。
次に、親自身が実家についてどう考えているのかを聞きます。
大切なのは、子どもの考えを先に伝えるのではなく、親の気持ちに耳を傾けることです。
例えば、次のように聞いてみるとよいでしょう。
「この家、今後どうしたいって思ってる?」
「住み続けるのが大変になったら、どうしたい?」
「思い出もあると思うけど、気持ちの部分はどう?」
親が「まだ考えたくない」と感じている場合は、無理に結論を出そうとせず、いったん話を終えても構いません。
一度の話し合いですべてを決めるのではなく、何度かに分けて少しずつ気持ちを確認していくことが大切です。
また、兄弟姉妹がいる場合は、一人だけで話を進めず、可能な範囲で情報を共有しておきましょう。後から「聞いていなかった」となることを防ぎやすくなります。
親の希望が分かったら、実家を今後どうするか、考えられる選択肢を整理します。
主な選択肢は、次のようなものです。
【そのまま住み続ける】
安全に暮らし続けられるように、段差の解消や手すりの設置、水まわりの改修などを検討します。
家全体を一度にリフォームする必要はありません。転倒しやすい場所や、毎日使うトイレ・浴室など、必要性の高いところから考える方法もあります。
【家族が引き継ぐ】
誰が住むのか、名義をどうするのか、修繕費や固定資産税を誰が負担するのかを確認します。
「長男だから」「近くに住んでいるから」と曖昧に決めず、家族で具体的に話しておくことが重要です。
【売却する】
今後誰も住む予定がない場合は、売却も選択肢の一つです。
ただし、建物の状態や立地、土地の条件によって査定額は変わります。早い段階で査定を受け、どのくらいの金額で売却できそうかを知っておくと判断しやすくなります。
【貸し出す】
建物の状態や場所によっては、賃貸住宅として活用できる可能性があります。
一方で、リフォーム費用や入居者募集、修繕、管理などが必要です。家賃収入だけでなく、維持にかかる費用や手間も含めて検討しましょう。
【解体して土地を活用する】
建物の老朽化が進んでいる場合は、解体して土地を売却したり、駐車場などに活用したりする方法もあります。
ただし、解体費用がかかるほか、建物を解体すると土地の固定資産税が変わる場合があります。実行する前に、専門家へ確認することをおすすめします。
選択肢を並べることで、「何から手をつければいいか」が自然と見えてきます。
実家をどうするか、すぐに決められないこともあります。
その場合でも、次のような最低限の準備は進めておきましょう。
【連絡先を家族で共有する】
電気・水道・ガス、保険会社、修理を依頼している業者など、家に関係する連絡先をまとめておきます。
【重要書類の場所を確認する】
土地や建物の権利証、固定資産税の納税通知書、保険証券、過去の工事資料などが、どこに保管されているか確認します。
【定期的に家の状態を確認する】
誰も住まなくなった場合でも、定期的な換気、通水、郵便物の確認、庭木の手入れなどが必要です。
長期間放置すると、雨漏りや害虫、カビなどの発見が遅れ、建物の劣化が進みやすくなります。
【家族の役割を決める】
「誰かが見に行くだろう」と考えず、誰がどのくらいの頻度で確認するのかを決めておきましょう。
遠方に住んでいる場合は、地元の管理サービスや専門業者に相談する方法もあります。
【家の状態を一度専門家に見てもらう】
現在の建物にどのような修繕が必要なのか、住み続けられる状態なのかを確認しておくと、将来の選択肢を考えやすくなります。
大切なのは「元気なうちに話し始めること」
実家のことは、親が病気になったり、施設への入居が急に決まったりしてから考え始めると、家族に大きな負担がかかることがあります。
だからこそ、親が元気で、自分の希望を話せるうちに少しずつ会話を始めることが大切です。
最初から結論を出す必要はありません。
「家のことで困っていることはない?」「これからも安心して暮らすために、一度みんなで考えてみない?」という、やわらかな声かけから始めてみてはいかがでしょうか。
宮尾商会では、実家のリフォームや修繕、空き家の活用、不動産の売却など、住まいに関するご相談を承っています。
「まだ売るかどうか決めていない」「何から考えればよいか分からない」という段階でも構いません。
長野市周辺で実家のこれからについてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
ご相談・お見積りは無料です。

